10 年前にタイムカプセルを埋めて、発掘しようとしました

漏れの小学校では、学年行事として卒業時にタイムカプセルを小学校のグラウンドに埋めました。

しかし...

 

失敗した理由を考えてみよう

1. 埋めた地点の特定に、相対的な基準を使用した

10 年という時間は、以下の基準が変わりうるものとして十分なものです。

  • フェンス (学校の境界)
  • 電柱
    • に付随しているケーブル、規制線等

また、相対的な基準を記録するものの一部として写真を使用しましたが、これについても撮影方法について気をつける必要があるでしょう。

埋めた地点を保存する方法として、絶対的な基準を用いたほうがいいでしょう。日本では、準天頂衛星「みちびき」によるセンチメートル単位の制度を持つ位置情報システムが利用できます。「みちびき」が万が一運用停止した場合でも、この先の未来では依然として高精度の位置情報特定システムが必要とされ、引き続きこの精度での位置情報サービスが利用できることが予想できるため、絶対座標は有効な手段です。

2. 埋めた高度が低すぎた

今回のタイムカプセルでは、地表から約 1 [m] 地点に埋めています。1. と繋がりますが、相対的な基準を用いたことによって広範囲を掘る必要が出てきたことと、深く掘らなければならないことが組み合わさって、タイムカプセルの埋没地点を特定しにくくなってしまいました。

三者に不正に掘り出されるリスクと、掘り出しの難易度のバランスを取るのはかなり難しそうです。

3. 埋めた地点に小学校のグラウンドを用いた

公共の場所であるグラウンドの運用については予想できないイベントが発生する可能性があります。特に、小学校については芝生化があるでしょう。今回はこの問題は生じませんでしたが、もしもタイムカプセルを埋めた上の土に芝生が敷かれた場合、そもそも掘り起こす作業を始められないことが考えられます。

また、小学校の土地を用いるということは、小学校に「タイムカプセルを埋め、それを発掘する予定がある」という事実を年度を跨いで引き継いでもらうということを意味します。これは小学校の運営サイドに負担になるだけでなく、そもそも正常に引き継いでもらえる可能性が大変低いという現実があります。したがって、場合によっては継続的な小学校との連絡が必要になる可能性があります。(しかし、学年行事としては長期間に渡って特定の個人に負担が集中しますから、極めて難しいところです。)

 

まあでも

こういうイベントって掘り出そうとする行事の存在自体が大事なところあるからさあ、いいんじゃない?